歯科医院でどんどん溜まって困りがちな定期購読誌・郵便物の管理のコツ
はじめに
業務の合間に多くの最新技術・経営ノウハウを学ばれ、複数の学会や地域団体に参加されているドクターの元には定期購読誌が次から次へとどきます。所属学会や学び関係の定期購読誌がどんどん増えてしまってスペースが・・・!というお困りは非常によく寄せられています。同様に、次から次へととどく郵便物にも頭を抱えておられる様子を多数拝見してきました。
この記事では、院内でも特に悩ましい定期購読誌や封書管理についてのアイデアをご紹介します。
まずは郵便物の定位置・開封タイミング・担当者を決める
院長副院長が多忙すぎて郵便物の開封すら余裕がなくそのまま放置されてしまうケースは非常に多く見受けられます。封書に書かれた期限に気づかず支払や手続が滞ってしまえば。取引先との信頼関係に響くうえに余計な手間やコストまでかかってしまうのが悩ましいところ。
また、定期購読誌も溜まってしまえば封を切る・ゴミの分別をするだけでも意外に手間と時間がかかります。
重要書類を逃さず対応するためには、まずは書類整理をすすめて郵便物はまとめます。
とどいた郵便物は、取り急ぎまとめて置くための定位置を決めておきます。
郵便物については「定型」「A4サイズ」の2パターンに分けておくと見栄えも整い管理しやすくなります。
同じところ(行政・会社・組織等)からとどいた封筒は、同種でまとめておけると一気に処理しやすいです。
そして郵便物がよく届くなら、とどいたものを開封するタイミングも決めましょう。
たとえば昼食後、退勤前など、1日1回必ず行う行動の前後などで決められるのが習慣化のためにお勧めです。
それすらままならないほど時間不足の場合には、できれば受付・DA(歯科助手)さんなど書類整理が比較的得意なスタッフに封書開封の担当をお願いしてしまいましょう。
そのうえで、支払・申込等の要処理書類は確実に院長の手元にとどくようにします。
この医院では受付が開封担当。院長に処理してほしい書類をまとめたボックスを作成しました。
院長の目につきやすいよう赤テプラ表示を導入しています
支払・手続モレをなくすためのコツ=ファイリング前に「要処理」「保存のみ」を区別
支払遅延は余計な手間もコストもかかるため、できる限り期限内に行いたいもの。
ファイリング前に「要処理(払う・申込・見るなど何らかのアクションが必要なもの)」「保存(アクション不要。念のためにキープするもの)」の2つに区別しておくだけでもモレが大幅に減らせます。
「処理」が終われば廃棄可能な書類もかなり出ます。
保存が必要な書類については、なるべくざっくりと数種類に区別したうえで文書の種類ごとにわけてファイリングします。
管理の簡便さから考えると、使用頻度が比較的あるものは個別フォルダー+ファイルボックス形式、ほとんど見ないものは文書保管箱をよくお勧めしています。
学会誌・定期購読誌は保存期限を区切って
学会誌・定期購読誌はまずは種類ごとに分類し、とどいている定期購読誌の種類を確認しましょう。
そして雑誌ごとに「半年分」「3年間分」など保存期間を明確に区切ることが増やし過ぎない管理のコツです。
たとえば3年分と決めた場合には、3年分をムリなく保存できるスペースを確保します。
保存期限を明確に区切ることができれば、自分自身も機械的に判断できるので要不要に迷いませんし、スタッフに管理の丸投げもできるようになります。
IT系、技術系、診療系・金融系・ビジネス経営の情報に関しては、古すぎる情報は誤った判断につながりかねません。保存期間を少し短めに設定されるとよいでしょう。
カタログ類は最新版だけに
メーカーから寄せられるカタログで、同じ種類が2冊以上発見されることもよくあります。
通信販売や診療在庫のカタログは最新版だけにして、最新版がとどいたら以前のバージョンは廃棄しましょう。期限があるカタログに関しても基本、期限切れ=廃棄対象となります。
■まとめ
どんどん溜まっていく郵便物と定期購読誌。医院にとって場所ふさぎになりがちでもあり、定期的に処理を進める必要があります。郵便物・封書に関しては定期的に開封タイミングを設けること、そもそも忙しすぎる場合には別担当者にお任せするのがスムーズです。
また、学会誌・定期購読誌をムリなく管理していくためには「保存期限を切る」ことを検討するなど、院内の限られたスペースを有効活用しましょう。
今日もここまでお読みくださりありがとうございます。